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2015年春の旅(4)バーデ・バーデン [2015春ドイツ(オペラと美術の旅]

4/6(月)

 昨日はハラハラドキドキの忙しい日でしたから、今日はバーデン・バーデンの街でおとなしく過ごしました。朝食の後のんびり部屋で過ごし10:30頃バスに乗って、町はずれにある「ブラームスの家」へ。

↓ 「Brahmshausブラームスの家」はBrahms Plのバス停から200mくらい、坂道を登ってすぐのところに小さな看板。

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 あらがっかり…OPENは午後3時からとのことでした。ブラームスが1865~74の夏に数か月過ごし、「ドイツ・レクイエム」や「交響曲第1番」などを作曲したという家です。慎ましげな白い板壁の二階建ての家の外観とお庭を見学。管理人さん?棟続きに住んでいるようでした。

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↓Brahmshaus Plバス停近くの古い家(レストランらしい)

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↓パン屋さんのショーウィンドー

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↓バスで少し戻ったところにリヒテンタール修道院があり、寄ってみました。1245年辺境伯ヘルマン5世の死後、未亡人によって建てられたシトー会修道女の修道院です。今も修道女による祈りの生活が営まれています。

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↓ 門をくぐるといくつかの建物が並んでいます。女子修道院らしい静かな雰囲気。

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↓ 建物の一部はゲスト・ハウスになっています。大屋根の古風な2階建てが素敵です。

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↓ 小さな教会も慎ましく可憐な風情。

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↓上の写真の右側の礼拝堂に入りました。気軽に入ったのですが、とても厳粛な雰囲気に満たされていました。ここが祈りの生活に生涯を捧げた女性たちの原点の場なのです。カメラ禁止なのでHPから2枚拝借。

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 ↓この写真も高校時代の恩師たち(ドイツ人のシスターもいました)の姿とダブって・・・

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 ↓またバスで街の中心に戻り、散策。

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↓ 公園の青紫の野草(名前は?)が群生、綺麗でした。向こうに見えるピンクの建物のレストランでランチしました。

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↓公園の中を流れる川。桜や木蓮、杏やアーモンドなどの春の花たち。バーデン・バーデンは温泉保養地ですから、散策するのはご老人が多く、時間はゆったり流れて・・・。

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↓公園には2つのミュージアムが並んでいますので、入ってみました。

☆バーデン・バーデン市立美術館Staatliche Kunsthalle

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 垂れ幕にゴッホの自画像が・・・それだけでも観たいと入場したのですが、実際はゴッホの花の絵(ここのコレクション)が一枚あるだけでした。なんか変ですよね。騙されたみたいな気分で、隣の新しいミュージアムへ。

☆Museum Frieder Burda

 現代絵画や彫刻などが展示されています。観ているのも辛くなるような館内の作品より、野外に点在している彫刻の方が好ましい。

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 遅くなったランチは公園わきのイタリアレストランで。満席で、入り口ドア近くにようやく案内されました。チョイスが良くなかったのか、ドイツのイタリアンだからか、まあこんなものか~というお味。

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 また、バスでホテルに戻り休憩。昨日今日と雨は降らなかったものの、寒い日でした。来られなかった友人のチケットも現地のマダムになんとか50ユーロで捌けたので、ほっとしながら席へ。平土間のParkettはともかく、2階席は空席がありました。オーケストラピットに先ほど、チケットを売りつけようと声をかけてしまったヴィオラ奏者さんの姿が・・・(笑)

♪~『薔薇の騎士』 18:00~ 

Sir Simon Rattle Musical direction
Brigitte Fassbaender Director
Erich Wonder Stage design
Dietrich von Grebmer Costumes
Franz David Lights

Anja Harteros The Marschallin
Peter Rose Baron Ochs
Magdalena Kožená Octavian
Anna Prohaska Sophie
Carole Wilson Annina
Clemens Unterreiner Faninal
Lawrence Brownlee A Singer
Elisabeth-Maria Wachutka Marianne
Philharmonia Chor Wien
Berliner Philharmoniker 

Berlin Philharmonic Orchestra

 バーデンバーデンのイースター音楽祭の目玉というべきこの日の舞台はラトル&BPhの演奏はもとより、豪華な歌手陣そして往年のメゾソプラノ、ブリゲッテ・ファスベンダーの演出でした。

前奏曲が始まりましたが、美しいだけで、何故か高揚した響きの中に立ち上る香気のようなものが感じ取れません。全体にこのオペラの豊饒な音楽にしては淡白な表現だったと思いました。ラトルがBPhの音楽監督を辞めて、オペラを振る機会が増えるとすれば、どういう方向に向かうのか、少々気がかり・・・。

マルシャリンのAnja Harterosハルテロスは現在こういう気品のある夫人役を歌う最高のソプラノとの評判です。10年くらい前にミュンヘンで「ファルスタッフ」のアリーチェで聴いたことがあったのですが、声は大きいけれどあまり好みでない(アリーチェはフリットりのほうがベター)タイプでした。が、この10年で第一線で活躍するようになって、その成長が楽しみでもあったのですが・・・美人ですし、パフォーマンスも文句のつけようはないのですが、心を囚われるような魅力は私には感じられなくて(ファンの方ごめんなさい)。オクタヴィアンのMagdalena Kožená コジェナーは大好きなメゾですから、もうひいき目一筋(笑)演技も細やかな青年貴族で素敵でした。ゾフィーのAnna Prohaska プロハスカは今や若手ソプラノの筆頭に近く、素晴らしい活躍です。4年前のザルツブルクの「コジファントッテ」で初めて名前を知って、たくらいでしたのにデスピーナ役が小悪魔的でチャーミングなので、すっかりお気に入りに…でもその後は聴く機会がなく、今回が2度目でした。今まで数回の薔薇の騎士の観劇経験の中ではいつも不満だったゾフィー役でしたが、今回は大満足、若く可憐なのに、どこか芯の強さも持ったゾフィーの瑞々しい魅力があふれていました。

演出はほとんど忘れてしまってますが、女性のディレクターらしく衣装が華やかでセンス良く、特に3幕のマルシャリンのドレスがため息が出るほど。ゾフィーの白いドレスや髪形も好印象でした。この3人で歌われる三重唱はやはり圧巻でした。時も心の移ろいも、優しく美しく流れるように・・・全般にさらさらと淡白系の「薔薇の騎士」でしたが、ここでは哀感をひきたてて、見事な演奏でした。

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今夜がこの演目の最終日。私もバーデンバーデンを明日発ちます。

↓ホテル。一階はレストランになっています。終演後は予約のお客さんで混んでいました。入る機会はなくて、ちょっぴり残念。

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↓ 帰り際に配られた紅い薔薇も3本揃いました。デスクに飾って、ビールとおかきでひとり乾杯。

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