(6)長崎~札幌 [2015春(長崎・平戸カトリック教会群)]
5/10(日)
今日は飛行機の出発まで、長崎市内の3つの教会を訪れます。朝食を済ませチェックアウト、バスと徒歩でグラバー邸へのエスカレーターの乗り場へ。丘の上から大浦天主堂まで降りて見学する方が楽なのです。20年前くらいに来たときはオランダ坂を登り、かなり歩いた記憶があります。あのころとはかなり変わって、綺麗に整備され、クルーズ船から寄港した中国人のツアー客も大挙して押し寄せてました。
↓グラバー邸のローズ・ガーデンから港に停泊中の大型客船が見えました。船名にサファイア・プリンセスとあります。なんと!10年前に夫とオセアニアク・ルーズで乗った船でした。
↓グラバー邸
↓三浦環のマダムバタフライ像
↓ ようやく大浦天主堂に到着。
☆大浦天主堂 「日本二十六聖殉教者」に捧げられた教会は日本最古の現存するキリスト教建築物として国宝に指定されています。1864年に完成した教会は木造のリブ・ヴォールトを戴く三廊式の構成で、ゴシック様式の身廊と新古典主義とバロック様式の混ざり合った正面でしたが、1879年には信者の増加により五廊式に増築、正面もゴシック様式に統一されました。
↓かなり階段を登って、ようやく玄関廊に辿り着きましたが
↓内部は写真は禁止なので入り口付近から
やはり16世紀のイエズス会の宣教からの長い歴史を感じさせる由緒ある大教会です。20年ぶりの再訪なのですが、ほとんど何も覚えてないのに愕然。教会までの長い階段も苦になった記憶もなく…若かったわ。
↓教会裏のグラバー園への道と隣接する建物は司教館?(見学不可)
↓1865年の長崎での「信徒発見」から今年は150周年です。
集合時間まで枇杷の生ジュースでお茶タイム。再びバスに乗り伊王島へ。昨日訪れた神ノ島とは長崎湾を挟んで対岸に浮かぶ島です。
↓女神大橋の南側を走り、伊王大橋を渡ると、まもなく
↓馬込教会が見えてきました。バスを降り坂道を登ります。健脚の方たちはすでに教会前に到達してます。
↓教会前の坂道から海が見えます。今日も快晴で暑いくらいの陽気です。
↓花畑にゼラニウムがすでに咲いていました。北海道では夏に、しかも鉢物でしか見たことはありません。
☆馬込教会 伊王島は昔は離れ島でしたから、潜伏キリシタンの里でした。禁教令が解除され、明治12年に木造教会が建てられましたが、昭和50年新教会建立に伴い、古い教会は現在愛知県犬山市の明治村に移転復元されています。明治村は未訪問なので、足が丈夫なうちに(かなり歩きそう)行ってみたいと思っています。現在の建物はコンクリート造りのゴシック様式。
↓正面/白い外壁にココア色のアクセント。尖頭形アーチの窓や開口部が並んでいます。大小さまざまな尖塔が並び、高台に建つ立地ということもあり、聳えているという印象が強いです。
↓ 内部/三廊式、リヴ・ボールトの天井の青が空のよう。大アーケードには扇風機がズラリと設置されています。
↓側廊
↓ステンド・グラスもシック。ロマネスクにこだわらなければ(笑)鄙にはまれなと言っていいほど、洗練された聖堂です。
↓玄関廊から
↓裏手の高台からの眺めも素晴らしい~!
↓夏の花のグラジオラスも野生で5月に咲いています。
↓坂道を降りてバスに乗る前にパチリ。きばなコスモスに似た花の群生の向こうに湾と対岸の島。
そして、今回の旅では最後になる浦上教会へ。
☆浦上教会 旧浦上天主堂は無原罪の聖母に捧げられた教会として明治28年に着工され、大正4年に竣工。レンガ造りのロマネスク様式の大教会でしたが、第二次大戦時に長崎に落とされた原爆により崩壊しました。現在の教会は昭和34年に鉄筋コンクリートで再建され、外壁は後に煉瓦張りになりました。
↓正面/ロマネスク様式のファサード。半円アーチの中央扉口。
↓飾りコーニスに乙女たちのモディリオン
↓扉口左に「信徒発見150周年記念」の浮彫レリーフ
↓教会前左側に小さなコーナーがあり、原爆投下後に残った像などが展示されています。
↓倒壊を免れた聖シチリア像
↓内部は撮影禁止でしたが、新聞のパネルはOKでした。
決して風化させてはいけないし、戦争につながるような安保法案の無理押しはもってのほかです。戦後70年の2015年に長崎に来たことの意味を、人の生き方を改めて問われたような気持になりました。
↓ 最後に側面からの教会も眺めて、お別れ。。。
ランチは土産物店の2階で中華料理。長崎の中華はこんなものではないでしょうという味に苦虫。私たちのほかはお客さんも見当たらず・・・。味もここに限らず全般に、昨年の五島列島に比べると良くなくてがっかりでした。出発まで近くの平和公園まで散策。途中のカステラ屋さんでお土産を購入しました。早めに長崎空港に着きましたので、最後のお土産漁り(からすみや明太子など)と五島列島もご一緒した方たちと最後のお喋りを楽しんで、搭乗。羽田乗り換えで札幌へ。我が家に着いたのは10時半ごろ。長崎のお土産ににっこりの夫と娘でした。(終)
長崎16:30→羽田18:15/19:30→札幌21:00
新年あけましておめでとうございます。
せめて年内には完成したかった長崎・平戸方面の旅でしたが、年越しのうえ元旦の今日(あ!もう2日)で終わりました。次回は9月の奈良と滋賀の旅です。
お正月はこれも越年してしまったCDやDVDの整理をしながらのんびり過ごします。
今年の旅計画は残念ながら夫の体調次第ということに・・・家を空けることは年々厳しくなります。私のように健康であっても、ひたひたと押し寄せる老化の波には逆らえないのですから、持病のある夫はなおさらに。。。
新年早々、ちょっぴり暗くなってしまいましたが、今年もよろしくお願いいたします。
by alice (2016-01-02 01:01)
あけましておめでとうございます
お久しぶりです。
長崎近辺の教会、なかなかいいですね。
もちろん、写真その他で存知あげている
わけですが、実は実家からそれほど
離れておりません(極近ではないですが)。
灯台元暗しです。
いつかは訪ねたいものです。
by yoku (2016-01-02 19:46)
yokuさま、今年もよろしくお願いいたします。札幌も比較的穏やかなお正月で、青空と雪の白が眩しいほどです。
ご実家が長崎近辺とのことですから、いつかはじっくり巡ることができますね。昨年秋の五島列島に続いて、合わせて40カ所ほど見学できました。軍艦島に先を越された形になりましたが、近い将来世界遺産になるのは(全部ではありませんが)間違いないと思います。教会群はすでに整備がされているのが政府(土建政治)にとって、うまみがなく後回しになったのですね~。
ヨーロッパ遠征は家人の心配もあり先細り状態ですが、yokuさまをはじめロマネスク愛好家の方々のサイトを楽しみに、またそれを励みに過ごしたいと思います。
by alice (2016-01-03 14:09)