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2014初夏の旅(12)ベルリン [2014初夏ヨーロッパ(オペラと美術の旅]

6/12(木)

  朝、カーテンを開けると青空が見えてほっとしました。ザルツブルクに比べると気温はかなり低く、涼しく、過ごしやすいベルリンです。ホテルの真ん前のバス停から200番の美術館島方面行きのバスに乗車。

↓ ウンター・リンデン通りのフンボルト大学。古本市も健在です。

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↓ ノイエ・ヴァツへ(国立戦争犠牲者追悼所)にも久しぶりに寄ってみました。入口右に日本語の解説版もできていました。内部中央にケーテ・コルビヴィッツの「ピエタ」。母と戦死した息子の像(コルヴィッツも第一次世界大戦時に息子を亡くしています)

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 宗教色のない追悼所は飾りなどもなく、天井のトップからの光がピエタ像に差し込み浄らかで神々しいのです。反戦の誓いを改めて胸に刻みました。

 それから美術館島の北端にあるボーデ美術館へ向かいました。いつもは観光バスでぎっしりの通りですが、ペルガモン博物館の表玄関は改修中のため1台も止まっていません。別の臨時の入り口から見学はできるようでした。

↓ペルガモン博物館

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 ☆ ボーデ美術館 BODE-MUSEUM(2)

   美術館島北突端に位置する三角形の歴史的建造物(1902年創建)。1997年に改修のためいったん閉鎖し、2006年秋に再オープン。私の初訪問は2007年5月でした。今回は友人が初めてなのと、ビザンティン美術のコレクションをじっくり観るために来館しました。

 玄関ホールのグランド・ドームを抜けてバジリカと呼ばれる教会スタイルの展示室へ。ロッピア一族のテラコッタの彫刻など。イタリアのフィレンツェやボローニャからの作品(15~16世紀)などが両側の壁に沿って展示されています。

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 そして、イタリアルネッサンスからバロックの部屋をいくつかまわりました。

↓「受胎告知のマリア」シエナ派(1420)

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↓ 「ペンテコステの衝立」(1478)Alvise Vivarini(1444~1504/5)

ベッリーニ一族と並び15世紀のベネチア絵画の二大流派だったヴィヴァリー二一族の画家(始祖Antnio Vivariniの息子)。温雅な線と肉付け、明るい色調が特徴ですが、ジョヴァンニ・ベッリーニの影響も大きく受け、遠近法による壮大な画面構成など、ヴィヴァリー二派に革新をもたらしたと言われています。

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 続いてドイツルネッサンス~バロックです。

↓Tilman Riemenschneider(1460~1531)「聖ゲルギウスとドラゴン」

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↓Michael Erhart(1460~1531)「聖母子」(上)「慈悲の聖母」(下)

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↓ Michael Pacher(1435~1498)「悲しみのマリア」

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 そして今日のハイライト、ビザンティン美術の展示室へ。

↓ 「慈愛のキリスト」コンスタンティノーブル

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↓「孔雀のレリーフ」11~12C コンスタンティノーブルの市壁の碑文

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↓「大天使ミカエル」(右)「神の母としてのマリア」(左)13C

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↓ 「サン・シモンのパネル」シリア5~6C

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↓「包囲された町から解放された人々」5C

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↓ ラヴェンナのモザイク

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 続いてエジプトのコプト美術の部屋へ。

↓ 墓石(5C)

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↓ 柱頭彫刻6C

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↓「馬上のキリストと天使たちのレリーフ」6~7世紀

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↓ 最後に木彫のフリーズや扉口リンテル(6C~7C)を珍しく眺めました。現在のエジプトからは想像もできませんが、緑豊かな森林があったのでしょう。

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  ボーデ美術館を後にシュプレー川岸を散策。午後の日差しが燦々と降り注ぎ暑くなってきました。

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 大聖堂の前からバスでポツダム通りに戻り、ホテルの向かい側のソニーセンター近くのビアレストランで遅い昼食をとりました。

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↓ 店内にビアタンク

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↓ もうたまらなく旨いぃ~!ハウスビールにソーセージや肉団子の盛り合わせ。

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 夜はベルリンフィルのコンサートです。夜食用にホテル裏のショッピングセンターのお惣菜屋さんでサラダやパンなど調達。休憩ののち徒歩数分のフィルハーモニーホールへ。

♪BERLINER PFILHARMONIKER 86 定期演奏会 20:00~

 指揮:GUSTAVO DUDAMEL(MARISS JANSONSは病気のためキャンセル

プログラム

 Harrison Birtwistle
"Dinah and Nick's Love Song" (8:52)

Gustav Mahler
Symphony No. 3 in D minor (1:48:49)

Gerhild Romberger Mezzo-Soprano, Damen des Rundfunkchors Berlin, Tobias Löbner Chorus Master, Boys of the Staats- und Domchor Berlin, Kai-Uwe Jirka Chorus Master

 ヤンソンスがキャンセルになったことを知ったのは席について、プログラムを開いた時でした・・・なんということでしょう。もうがっかりしましたが、初めてのフィルハーモニーのホールで聴くBPHの演奏ですから、気をとりなおして臨みました。席は5列目左寄り。

 ロマンティックな小品の演奏が終わり、続いて長大なマーラーの3番が始まりました。生で聴くのは初めて、しかもコンサートマスターは樫本大進。お馴染みの名手たちによる豊饒な響きに心が震えるような第1.2.3楽章に続いてメゾの独唱。落ち着いた低い声は大地の母のよう。そして女声合唱団と児童合唱団の優しく清らかなコーラス、次第にマーラーの世界に引き込まれていきます。美しいオーストリアの湖や山々が目の前に広がり、創造主への大いなる賛美。音楽の素晴らしさをフィナーレがここぞとばかりに盛り上げて、1時間50分の長さを感じることもなく終了。「まだまだ聴きたかったわね~」と友人と感動を共にしつつ、ホテルに戻りました。

追記:新しいi Pad airを帰国後購入。というのは以前のi PadはBPHのデジタルコンサートはバージョンが古く、聴くことだできなかったのです。以前のはi Pad新発売時から(5年くらい)、特に旅に持ち歩き重宝しました。まだ愛着があり、手元に残しています。古いi Padで数独しながら新しいi Pad airでベルリンでのこのコンサートを聴くという贅沢♪~してます。


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コメント 2

sh

何か、心を奪われるもの、関心を寄せられるものを持っている人は、幸せと言うか、素晴らしい人生を送っているなぁ・・・と思います。まさにAliceさんは、そいう人。それにしても、暑い毎日・・。ビールパーティの一つにでも応募しましたかぁ・・・・。
by sh (2014-08-02 17:32) 

alice

shさん、こんにちは!今日も暑い日でしたね。道産子にとっては猛暑と言ってもいいですが、さすがに夕方になると涼しい風が入ってきました。
こういう日はお昼寝が欠かせません。それに夕餉のビールも(にっこり)

シニアのビールパーティのお誘いも例年になく多いですね~。でも、私は長年参加する会の小樽の白ビール(大通公園)に魅かれて、来週行くつもりです。ただお天気がそろそろ崩れそう・・・。補欠で滑り込みの小樽の多喜二ツアーもお天気が心配。

昨夜までPMFのコンサート通いもあり、この夏は遊ぶのが忙しく、ブログアップが遅れています。後半はツアーなので簡単にまとめたいと思いますが。
by alice (2014-08-03 17:17) 

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