(1-1)札幌~福岡 [2015春(長崎・平戸カトリック教会群)]
5/5(火)
千歳11:00→福岡13:30
福岡/ホテルリソル 1泊
昨年秋の「五島列島のカトリック教会巡り」の続編ツアーに参加しました。ツアー発着は東京羽田で、出発は早朝になります。旅行代理店のM社にどうせ前泊するのなら福岡にしたいとわがまま言ったのですが、快くOKしていただき、そのほうが朝ゆっくりできますね~」と話の分かる手配係さんでした。ツアー料金から飛行機代も差引され、その額も良心的でした。千歳と九州往復はJALを自分で手配し、福岡へ飛びました。千歳から関空よりも20分長く乗るだけで、九州の玄関口に着いてしまいます。
そのうえ福岡空港は市内に近く、とても便利です。空港駅から地下鉄で4つ目の中洲川端駅で降車。ホテルリソル博多は中州の新しいビジネスホテルです。私の部屋のすぐ上の階に大浴場があり、レディース・フロアからは専用階段を使って、パジャマ、スリッパ姿で気兼ねなく行き来できます。これぞ日本的おもてなしかと感心しました。すぐ近くにTホテル(会員になっている)があるのですが、部屋代が高かったのでこちらにして正解でした。
↓ダブルベットのゆったりした部屋
荷物を置いて、早速外出。中州から天神の西鉄まで徒歩15分くらい。
↓ホテル
↓ホテルの前から天神方向
↓那珂川にかかる「福岡であい橋」。20年ほど前、一人旅で中州にきて屋台の博多ラーメンを食べたことがありました。あの屋台の並ぶ風景は何処?
↓橋を渡ると旧福岡公会堂
そして、西鉄福岡(天神)駅から電車で西鉄5条駅へ。駅から徒歩で観世音寺に向かいました。Google earthのストリートビューで確認済みでしたので、初めての道とは思えない(笑)風景でした。
☆観世音寺
穏やかな大和を連想させる風光明媚な太宰府地方にある古跡。天智天皇によって670年頃に母斉明天皇の追福祈願のために初願され、686年頃に完成。その後寺の性格が当初の追福の目的が護国へと変更され、正式に発足したのは746年、本尊は不空羂索観世音菩薩となりました。大宰府の大寺として九州の僧院の中心となり、761年には東大寺、下野薬師寺とともに三戒壇のひとつになりました。しかし律令制の崩壊によって官寺の権威は揺るぎ、以後は民衆に支えられて長い歴史を生きてきました。現在宝蔵に収められている諸仏像は平安末期以後の観音信仰の証しであり、仏教芸術の粋といえるでしょう。
↓ 松や樟の並木、緑の参道
↓収蔵庫
↓チケットと収蔵庫の売店で購入した小冊子
観世音寺は度重なる災害のため創建当時の堂宇も仏像も失ってしまいましたが、それでもまだ多数の重要文化財を蔵しています。現在は収蔵庫のなかに私の旅の目的でもある十一面観音像2体をはじめ、馬頭観音像などの巨像を含め16体が安置されています。また九州に多い樟材で造られ、一木彫成の像の多いのもローカルな特色。カメラ禁止のため絵葉書です。
↓馬頭観音菩薩立像(像高503cm寄木造)重文/1128~31 馬頭観音は畜生道の「苦」を救う観音で、顔は忿怒の相。この像は馬頭観音としては珍しい四面八臂。
↓不空羂索観音像(像高517cm 寄木造)重文/1222 創建当時の本尊であった不空羂索観音にのっとって造られたものでしょうか、奈良時代の古像のような高い格調を持っています。頭上に優れた仏面と十一面を持ち、不空羂索観音としては異形とのこと。
↓十一面観音立像(像高498cm寄木造)重文/1069 藤原様式の豊潤さを伝え、端正な姿にのびのびとした趣。そのおだやかなお姿に見とれました。この像については出発前に読んだ芸術新潮5月号に昭和32年当時の大修理のエピソードが載っていました。鼠や蛇は何処から入ったのかしら・・・?
http://www.shinchosha.co.jp/geishin/2015_05/01.html
十一面観音像はもう一点、上記より小型(像高203cm)のがありました。絵葉書はありませんでしたが鎌倉時代1242の作。顔だけ江戸時代の補作ということですが、全体に健康的なパワーが満ちた優品です。他に、聖観菩薩坐像や阿弥陀如来坐像など。
↓本堂(講堂)
↓本堂に向かって右に国宝の梵鐘があるとのことで見学に寄ってみましたが、石段は今にも崩れ落ちそうです。下から見上げるだけにとどめて・・・。筑紫に流された藤原道真の詩のにも詠まれた観世音寺創建当初、白鳳時代のもの。「都府楼はわずかに瓦の色をみる 観世音はただ鐘の声をきく」
ここから境内の小道をたどり戒壇院へ。日本三戒壇の一つであり西海道の諸国の僧尼の受戒の道場でした。
↓戒壇院南門
↓酒と肉は持ち込み禁止の石碑
↓最澄や空海も滞在したことのあるという名刹の観世音寺の戒壇院。境内はゴールデンウィークの最終日ですが、訪れる人もなくひっそり。
↓戒壇院の参道
参道入り口付近にバス停があり、まもなくやってきたバス(コミュニティバスまほろば号)に乗って、天満宮へ。続きます~。