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2013夏の旅(3)チューリッヒ [2013夏ヨーロッパ(オペラと美術の旅]

7/10(水) 

 今日はのんびり寝坊して、部屋が広いのでラジオ体操(ラジオがないので途中から自己流に)。身体のあちこちが痛く、昨日の疲れがかなり残っているのが分かりました。3☆のホテルにしては上等な朝食を済ませ、トラムに乗って中央駅へ。

↓ トラムの停留所「OPERA」、上のボードに次の電車は○分後と表示されます。

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 今日も朝から暑く日差しが強いのですが、湿気がなく日陰に入るとひんやり。中央駅近くのスイス国立博物館の見学をしました。ここは3回目ですが、特別展も面白そうなので行ってみました。

↓ 中央駅から見える☆スイス国立博物館(一部修復中)

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 左の建物は修復が済んだらしく、内部の常設の展示室もすっかり新しくなっていました。以前はやや日陰の身(目立たなかった)だった中世の彫刻などは入口近くに置かれていました。

↓ 中世美術の展示室(博物館のHPから)

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↓ 「荷車のロバに乗るキリスト」(11世紀) この形態は10世紀からあらわれたそうです。隣にゴシックのものが並べられて比較できます。キリストやロバの表情はやはりロマネスク期のほうが断然好ましいです。ロバに乗ってエルサレム入城するイエスの姿は棕櫚の日Parm sundayの聖体行列に欠かせません。そのために可動式で造られたのでしょうね。

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↓ 「ラロンの聖母」木彫りの聖母子像(12世紀) 聖母の腕が椅子の肘掛につながっているのは珍しい意匠と観ましたが、他にもあるのかも?

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↓ この彫刻も中世美術の部屋にあったのですが、詳しいことは説明パネルの撮影を忘れたため不明です。聖職者の戒めのために教会内に置かれていたものなのでしょう。中世末期?

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 特別展「ANIMALI」はいったん外に出てて、仮のプレハブらしい建物で催されていました。タイトル通り動物(蛇、龍、鹿、象など)がアートにどんなふうに表現されてきたのか美術品(ほとんどが彫刻)を観ながら考察するというのがテーマです。フランスやイタリアからの貸し出しも多く、動物ごとにコーナーができていて見易く構成されています。学生やシニアの団体も多く、かなり混雑していました。(カメラ禁止)

↓ 絵葉書ですが「魚の尾を持つ蛇/ラピスラズリ、ゴールドとエマイユでできたカップ」Giovanni Battista Cervini(1576)

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 大部分はキリスト教のイメージなので、中世から近世までのもの。ここの博物館以外の貴重な作品も多数展示され、人気を集めていました。

ランチはホテル近くのブッフェスタイルのレストランで。ここは物価の高いチューリッヒでは珍しくカジュアル系とあって、前年来た時よりお店も拡張(隣の建物にも同じ店)され・・・そのせいか前ほど美味しくなくてがっかりでした。午後の仮眠もたっぷりとって、夕方にはすっきり。今夜はグルべさまですからと「異国の女」風に気取ってオペラへ。薄墨色に淡いイエローの牡丹の絽の小紋にベージュ地の絹芭蕉の紅型の夏帯をあわせました。写真は撮り忘れましたので、帰国後追加しました。色が微妙に違いますが・・・。

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 Vincenzo Bellini「La Straniera 異国の女」19:00~@チューリッヒ歌劇場

指揮:Fabio Luisi   演出:Christof Loy

Alaide:Edita Gruberova   Isoletto:Veronica Simeoni   GrofArturo:DarioSchmunk    

Baron Valdeburgo:Franco vassallo       Osburgo:Benjamin Bernheim    Il Signore di Montolino:pavel Daniluk     Il Priore degli Sprdalierri:Reinhaed Mayr

 ベッリーニのオペラのなかではマイナー?一度も聴いたことがないので、一応はCD(アライデがチョーフィ)で予習してきたのですが、ちっとも集中できず・・・。乗れなかったこの演目もグルべさまが歌うときっと素晴らしくなるだろうと読んでいたのですが・・・。グルべさま体験の中では今までで一番感動できない舞台になってしまいました。年齢的に厳しいこと以上に不調だったと思います。高音はいつもの調子ではなく、中低音もぶら下がり気味。聴いている私も胸がドキドキ。でも終わり近くのアリアは声を振り絞って、決めるあたりはさすが!でした。ルイージも昨日に比べると女王様に遠慮していたのかも、控えめな演奏でした。メゾのヴェロニカ・シメオーニ、初めて聴いた方ですが、恋人の心変わりに嘆く歌や演技もなかなか良く、美人ということもあって、ブラバーでした。ほかはほとんど印象に残っていません。舞台奥に時々現れ消えていくアライデの影武者ならぬ影女王がグルべさまより背筋もピンと若い方で、実際にグルべ様が姿を見せたときはファンと言えども、やや落胆。こんな気持ちにさせる演出が悪いと八つ当たり(笑)。というわけで、ベッリーニの旋律に他の作品のように酔えないのが残念でした。

↓ カーテンコール

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↓ プログラム

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↓ チューリッヒ歌劇場のPR冊子

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 せっかく着物をきたので、ホテルのレセプションの女性に記念撮影をお願いしようと思ったのですが、生憎行きも帰りも宿泊客のかたとお話していたので、機会がなく・・・この後の公演も暑いのと疲れもあり、この一度だけしか着物は着られませんでした。残念。チューリッヒの夜は涼しくて扇風機を止めても安眠できました。


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コメント 12

レイネ

本格的な夏到来が遅くて、冷夏との予想でしたが、Aliceさまがおいでになってからとても暑くなったようで、ごめんなさい。
お着物の写真、撮り忘れですか~?着姿拝見できないのが残念ですが、畳んだ着物と帯の写真だけでもアップしてください!
チューリヒには行ったことがなく、来年2月にマレーナ様がバルトリと『アルチーナ』で共演するんですが、まだどうしようか悩んでます。物価が高いのと、冬なので雪で飛行機や電車の遅延が心配で。スイスに入ってしまえば大丈夫なんですが。。。
11月にバルセロナで初生グルベ様体験(リサイタルですが)予定です。
by レイネ (2013-08-23 16:23) 

alice

レイネさま、出発前1週間の天気予報ではチューリッヒは雨だったのですが、2、3日前にチェックしたときには晴れマークがずらりと並んでいました。南仏も例年より夏が来るのが遅かったのに、猛暑続きになって在住の方も驚いていました。
着物の写真、そのうちアップしますね~夏物を整理するときになるかもですが・・・。

2月のチューリッヒは寒そうですが、バルトリとマレーナさまの共演は魅力ですね。行きたいです~。

バルセロナはグルべさまのファンが多いので、リサイタル盛り上がるでしょうね。


by alice (2013-08-23 22:39) 

shochan

肝心のコメントは、さて置いて・・・、うむん・・、最近のAliceさんのブログURLが目まぐるしく変わっているようで・・。《アリーチエの旅の記録・FC2》が《Alice1988 ・so net》に変り、更に、今、これが《Alice2013 ・so net》になっているようですね?今回の夏の旅も、もう4回目の更新のようですが、どうも私は、すんなりとアクセスできませんでしたぁ・・変ですね。私はykさんのコメント記事から、気づきました。《Alice1988 ・so net》が《Alice2013 ・so net》になったんですね。アリーチエの旅の記録・FC2》がダイレクト、《Alice2013 ・so net》になれば、良かったですね。私のアクセスの仕方が悪いのでしょうか。夏の旅は、もう1から4へ進んでいるんですね!!
by shochan (2013-08-24 15:56) 

alice

shochanさま、ややこしくなってすみません。簡単に言いますとタイトルを「てるてる坊主のオペラと美術の旅」に変えて、古いほうから(1)~(4)までに分かれています。写真が多いらしくてアップに時間がかかるようになり、新しいブログを作成しなければならなかったので、それを期にこんな形になりました。

http://alice1988.blog.so-net.ne.jp/
http://alice2000.blog.so-net.ne.jp/
http://alice2005.blog.so-net.ne.jp/
http://alice2013.blog.so-net.ne.jp/

(1)はデジカメがまだないころで、写真をスキャンしながら・・・(2)もまだまだ未完成ですが、よろしくお願いいたします。
by alice (2013-08-25 17:29) 

Bowles

今回のグル様に関しては、いい評判を聞きませんね。さすがの女王さまもそろそろ限界が近づいたのか...なのにまだ来日の予定があるとか。

で、aliceさんがほめてらっしゃるヴェロニカ・シメオーニ、ペーザロのGuillaume Tellでテルの奥さん役、エドヴィージュを歌っていました。アマンダ・フォーサイスの歌う息子のじみとともに、この女声二人は良かったです。最近売れ始めたようですね。
by Bowles (2013-08-26 14:47) 

cachaca

はじめまして!kametaroさまのところからやってきました。「異国の女」、やはりグルべさまも衰えを隠せなくなってきましたか。9月28日のを見に行く予定にしています、これが最後かなぁと思いつつ(^^;;
それとライヒェナウ島は行く価値ありそうですね。ケルンから1週間かけてゆっくり下ってチューリッヒ入り前日はコンスタンツへ泊まるので、車で足を伸ばしてみます。
ところで私はおそらくAliceさまをお見かけしています。2011年2月バルセロナ・リセウでグルベさまの「アンナ・ボレナ」を観にいらっしゃいませんでしたか?その際、宿泊先ホテルはKさま(ロマネスクとオペラの旅によくでかけておられた)ご推薦のところではなかったですか? 同じく私たちも泊まっていて、朝食の時お見かけしました。なぜお顔がわかったかというと、たまたまKさま関連だったか、着物姿の写真を拝見していたんです。
長々と失礼しました。
by cachaca (2013-08-26 16:32) 

alice

Bowlesさま、グルべ様の来日は2017年?まだまだ先の話ですし、どこまで信用してよいやら。。。また7月末のザルツでのリサイタルはどうだったのでしょうね。
ヴェロニカ・シメオーニ、ペーザロで歌ってたのですね。まだ新人と思っていたのに二つの夏の音楽祭の出演とは大活躍ではないですか!
次は何処で聴けるのか楽しみです。

by alice (2013-08-26 20:27) 

alice

Cachacaさま、はじめまして。ようこそ~☆
グルべさま新シーズンも「異国の女」なのですね。調子が良くなってることをお祈りしています。なにせ遠くから出かけるのですから・・・。
コンスタンツに宿泊されるなら、ライヒェナウは近いですし、絶対お勧めです。それに車でしたら湖の景観も(野鳥の集まるところも在り)楽しめますから、ぴったり!
2011.2月確かに「アンナ・ボレーナ」を観るためにバルセロナに行っています。あのホテルですれ違ってるとすれば、エレベーターの前でお見かけしたご夫婦しか思い出せませんが、違いますか?
by alice (2013-08-26 20:39) 

cachaca

私もグルべさまが9月までには休養をとって少しでも調子が良くなってることを祈ってます。
Aliceさまはやはりあのホテルに泊まっておられたのですね。ネット上の写真で見覚えがあったものの、面識もない方に突然お声をかけるのははばかられました。エレベーターのほうはとんと思い出せません(^^;
いろいろな街を旅行されていられるようなので、また参考にさせていただきます。
by cachaca (2013-08-28 13:13) 

alice

Cachacaさま、 次回お目にかかる機会があれば、ぜひお声をかけてくださいませ。
9月は気候も良く、ドライブも楽しめますね。お気を付けていってらっしゃいませ。
私のほうは9月は北海道大雪山の紅葉を観に行く予定です。最近シニアクラブのデジカメ会に入ったのを機会にカメラ萌え~さて、どんな写真が撮れるのか…(汗)
by alice (2013-08-30 20:43) 

レイネ

リクエストにお応え下さり、お着物の写真アップありがとうございます。
薄墨色に白い牡丹の飛んでる柄がエレガントで、グルベ様のイメージにぴったり。色も柄も非常にわたし好みです。地紋が紗綾形なのがお洒落で、しかも絽というところが凝ってますね。黄色い小花が散りばめられているんでしょうか、そこに白の牡丹が組み合わさりえもいわれぬ幽玄さが漂います。
紅型の帯も涼しげ。帯の柄の一色を取って、(抹茶色に近い?)グリーンの夏らしい帯締めと、絽の帯揚げも同じ色の飛び絞りで、コーディネートは完璧ですね。
ああ、着姿を拝見したかったです。

涼しさが増すこれからが、着物のお洒落が楽しめる季節ですね。(来月、日本に行くんですが、本州はまだ結構暑そうだわ。。。)
by レイネ (2013-09-28 16:59) 

alice

レイネさま、観ていただけて嬉しいです。写真は実物より色が濃く出ていて、下の写真のほうが実物にに近いのですが、ごく淡いクリーム色の牡丹が白く写ってしまってます。地紋が紗綾形のは私も気に入ってます。絽にしては透け感が少なく、やや厚手なので、東京あたりですと6月から着られるとのことでした。通っぽいでしょ(笑)


by alice (2013-09-29 15:09) 

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