2013夏の旅(10-1) コールマール [2013夏ヨーロッパ(オペラと美術の旅]
7/17(木)Colmar8:00(バス)→Guebwiller8:50/9:30(Taxi)。。。Murbach。。。Lautenbach。。。Guebwiller11:30/12:43(バス)→Mulhouse13:40/13:45(Taxi)。。。Ottmarsheim。。。Mulhouse14:46→Colmar15:08
この日の朝は曇り空。いよいよ雨かしらと雨具を用意して出かけました。鍵を預けにレセプションに寄りますと、丁度チェックアウトをする日本人女性の独り旅の方がいましたので、TAXIで一緒に駅へ。今日の夕方パリから帰国されるとのことでした。フランス語を習ってらっしゃるので、毎年夏休みにはフランスに来られるとのことでしたが、こんなに暑いとは思わず、衣装計画が狂ったと・・・それは私も同じでした。毎日せっせと洗濯して切り抜けましたが。
バスの乗り場は駅前にあり、定時に発車して、コールマールから南西へ。ミュルバック、ローテンバックとオットーマルゼイムを訪れるのに基点としたゲブヴィレールの町に向かいました。バスはツーリストインフォのある広場から少し離れたところに停まりました。ここが近いからと運転手さんがいいましたが、何の標識もありません。丁度近くで道路工事をしていた若い男の人に訊いて、歩いて数分がサントルヴィル(町の中心)でした。
↓ 大きな広場の前にオテル・ド・ヴィル(16世紀)があり、その左の建物の一階にインフォがあります。
親切な女性職員が資料をそろえてくれて、ミュルバックはバスがないのよとTAXIを呼んでくれました。30分後とのことで、近くのカフェでお茶とトイレ。そして、数分の遅れでやってきたTAXIで、街を出るとまもなく緑の谷間に入って行きました。ゲブヴィレールから西に数キロ、10分ほどでミュルバックの村に着きました。
☆Murbach/St. Leger ミュルバックのサン・レジェール教会
現在は修道院の一部が残っているだけですが、古い歴史のある教会です。726年に当時のアルザス公の孫によって創建され、カロリング朝の保護を受け、豊かで強力な修道院として発展しました。図書館は多数の写本を所有し、学問も盛んでした。14世紀の大洪水や火事などの災害、そして16世紀の宗教改革で荒廃。修復の手も加えられないままに、時代は流れました。現在、12世紀ロマネスク建築としては後陣、翼廊、鐘塔が残っていますが、身廊は18世紀に消滅したままになっています。
↓ 逆光ですが、消滅した身廊の場所(墓所になっている)から撮りました。
↓ そして、南側にまわり野草を背景に写真を撮ろうとしたとき、よろけて手をついたところが、イラクサの茂みだったものですから、その痛いこと!2、3日腫れがひきませんでした。でも青空をバックにすくっと建つ赤と白の砂岩の教会はアルザス・ロマネスクの頂点に立つといっても過言ではないでしょう。背景の森の深い緑と手前の夏の山野草・・・見事なハーモニー。
↓ 後陣外観。 運悪く白い自動車がやってきた・・・
↓ 2つの鐘塔と中央後陣。明確なロンバルディア帯が並び、切妻の屋根の下にいくつかの彫刻がはめ込まれています。
↓ 左祭室扉口。タンパンには2匹の獅子、アーチとラントウにパルメット文様
↓ 簡素な内部
イラクサの棘を抜いたあとの手のひらはまるで蕁麻疹のように腫れてしまいました。濡れティシュで冷やしながら・・・次のローテンバックへ数キロ走りました。
☆ Lautenbach/Ancienne collegiale ローテンバックの 旧司教座教会
8世紀にアイルランドの僧たちによって創建されたと伝えられています。1080年にアンリⅣの軍隊によって創設時の教会は破壊されました。1150年頃にオーギュスト修道会が司教座教会として再建し、周辺に司教館を加え建設。フランス革命でローテンバックのこれらのモニュメントが明らかにされる歴史的資料を失いました。11世紀からのロマネスク様式は身廊の両側の壁と扉口に残っています。ポーチには興味深い柱頭彫刻が並んでいます。
↓ 教会正面は道路に面していて全景をようやく撮りました。2つの鐘塔のうち右の南鐘塔は未完成だったのでしょうか?左の北鐘塔は19世紀の改築。
↓ ポーチ。天井の交差リブの下に柱頭彫刻。フリーズの彫刻とロンバルディア帯など。
↓ 扉口右側柱には天国の場面と推定。
↓ 幸せそうな男の顔ですが・・・。
↓ 扉口左側柱には地獄の場面のようです。一見すると稚拙で童話的ですが、意味するものは怖い・・・。
↓ 悪魔?
↓ このレリーフがどこにあったのか思い出せません(汗)
↓ 内部は三身廊
↓ 後背部外観 方形の後陣は13世紀
午前中に予定していた2教会の見学も何とかクリア、ゲブヴィレールに戻りました。
続きます~。
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