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2013夏の旅(11) コールマール~チューリッヒ [2013夏ヨーロッパ(オペラと美術の旅]

7/18(木) Colmar11:23→Basel12:09/13:03→Saint-Ursanne(poste)14:22/16:09→Basel17:22/17:47→Zurich18:52

チューリッヒ/Hotel Seehof 1泊

 コールマールのロマンティックな滞在を惜しむように、チェックアウトまで部屋でのんびり過ごしました。今日の予定はバーゼルから列車で西南のジュラ地方のサンテュルサンヌに寄り道して、チューリッヒに戻るというコースです。

↓ コールマール駅入口 

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 夏休みの家族連れの多い中、隣のベンチに座った中年の男性はアヴィニオン(演劇祭)に行くというのです。え~っ!私もチューリッヒに寄ってから、南仏なんですけど・・・。コールマールからTGVで5時間、直通とのことで、あ~あ、スーツケースがなかったらな~でした。ボン・ボヤージュ!と私のほうが先に列車に乗り込み、国境の町バーゼルへ(13.40€)。

 バーゼルは昨年夏に来たばかりで勝手知ったる駅です。荷物を構内のロッカーに預け、身軽になって乗車しました。ローカル列車に乗り換えて、サンテュルサンヌへ向かいました(往復40CHF)。バーゼルから西南へ直線で40Kほどですが、線路は迂回しますので1時間半くらい乗りました。しかもバーゼルの郊外線でもあり、ルートが複雑です。往復別なラインになり、少々不安でした。そんなところへ、何のために?決まってますでしょ~ロマネスク(笑)今回の旅で唯一のスイス・ロマネスク探訪になりました。

 スイス国鉄は時間の正確さも、サービスも優秀です。乗り換えの小さな駅のホーム、しかも目の前にトイレも完備されていて、どこかのあのトイレのない駅とは大違い。車窓からスイスの緑豊かな谷間や渓流、花の飾られた農家などを眺めているうちに、サンテュルサンヌに着きました。駅は丘の上にあり、ポストバスが待っていましたのでつい乗ってしまいましたが・・・3CHF。さすがスイスは物価高。丘を下りて街に入るとすぐがバス停のPOSTE郵便局前。すぐ裏は川が流れのんびりと釣りをしている人の姿。教会までも徒歩2、3分でした。

☆Collegiale Saint-Ursanne サンテュルサンヌ(聖ウルサンヌ)参事会教会 

聖ウルサンヌは6世紀の伝説の聖人だそうです。教会はフランス・ブルゴーニュの影響を受け、12世紀末に建てられたロマネスク後期からゴシック移行期の建築です。大部分がゴシック様式なのですが、ロマネスクの見事な彫刻で飾られた扉口が南側面に残っています。

↓ 後陣が大きな広場に面しています。

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 ↓ 回廊への入り口から中へ。ゴシック様式の回廊で、ちょっぴりがっかりでしたが、シンプルで清楚な雰囲気が保たれています。

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↓ 回廊から内部への扉口

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↓ ゴシックの身廊

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↓ それでもめげずに(笑)よく観察すると、ロマネスクの残映が観えてきます

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↓ 上を見上げるとキュートな「神の子羊」

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↓ 柱頭彫刻やフレスコ画

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↓ クリプトも素敵

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↓ いったん外に出ますと南側も広い空間が広がって、解放感があります。

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↓ ここでの重要な見どころは南扉口です。保護のためか上に庇がかけられていますが、彩色もいくらか残っています。見事なロマネスク彫刻の扉口を目の前に、事前に写真は観ていたものの唖然とするほどインパクト大でした。

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↓ 上部両側の壁龕に聖母子と聖ウルサンヌ

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↓ タンパンにキリストと聖パウロと聖ペテロ、それを天使たちが取り囲んでいます。

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↓側柱の柱頭彫刻。ロマネスク的な幻想が満ちて・・・凄いです。

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↓ 扉口の下にいた猫は寝てるのかしら?

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↓ 仮面顏で、じーっとしたまま動きません。

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 猫と遊ぶのはあきらめて、ビールを飲みました。昨日は涼しかったけれど、今日はまた暑く、午後からは特に西日が・・・と言い訳。帰りは山の中腹の駅まで、歩きました。

↓ 街角風景

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↓ 街を抜けて山道を左へ。先に自転車で上っていく親子がいました。

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↓ お嬢ちゃん、頑張れ!おばばも頑張る・・・。

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↓ 暑いし酔いも回って、大変辛い登りでした。

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↓ 途中から振り返るとサンテュルサンヌが

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↓ サンテュルサンヌの景色が絵のよう。。。

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↓ もう見えなくなって、ようやく

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↓ 駅に到着。案内板も詳しいですね。歩いて15分と書いてありました。

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↓ 駅について間もなく、麓からミニバスが昇ってきました。街に下るときに乗らずに、駅に登るときに乗れば良かったのに、失敗(涙)。左に写っているのはサイクリングの父娘です。

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 列車でバーゼルに戻り、ロッカーから荷物を出して、チューリッヒに向かいました。バーゼルからチューリッヒまで32CHFでした。チューリッヒ中央駅からトラムでホテルへ。朝食が遅かったので、昼食はビールとつまみ程度でした。お腹が空いて、部屋に荷物を置くとすぐ近くのイタリアン・レストランで前菜とパスタの夕食。

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 味はまあまあですが高いし、この程度で高級ぶったサービスが感じ悪かったです。

↓そのレストランはホテル・オペラの左角の店。

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↓ 食後の散歩にチューリッヒ湖畔まで。

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 1週間巡ってきた旅のあれこれを思い出しながら、荷物の整理。そして、心地よく眠りに就きました。


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コメント 4

yk

サントュルサンヌ とってもとっても懐かしいです。山奥に ぽっかり小さな中世の村。クリプトがあったとは 気がつきませんでした。 回廊の隅の方は 発掘中みたいでした。(96年のことです)小説でももって一週間くらい泊まりたいくらいの気持ちのいい村でした。 教会以外 何もない、あるのは 川、緑だけ。 遠い遠い日の懐かしい思い出。 すてきなお写真を見せてくださってありがとうございました。
by yk (2013-09-14 22:48) 

alice

ykさま、96年のサントュルサンヌの旅日記を読ませていただきました。一泊されたのですね。のどかな村の様子は変わらないと思いました。18.19日がサントュルサンヌの記事ですので、紹介させていただきます。
http://ykharuka.s113.xrea.com/sw1966/main.html

スイスは物価も高いし、食べ物もあまり美味しくないですし、以前はそれほど魅力は感じていなかったのです。でもロマネスクを訪ねて歩くうちに、ツーリストに親切ですし、交通機関も使いやすくできていて、こういった田舎の町や村にも、そう苦労せずに、のんびりと行けるので、すっかりお気に入りになりました。
by alice (2013-09-15 10:37) 

yk

ご紹介いくださいまして恐縮です。 当時はフィルムカメラの時代、それに ロマネスク一年生、 撮るべきところを撮っていない、というところもあって お恥ずかしいかぎりなのですが、、。それにしても ぽっかり中世がのこっている 貴重な 村ですよね。
by yk (2013-09-15 19:59) 

alice

ykさまの96年の旅は更新を待ちかねて拝見してましたのに、トゥーン湖の周辺など訪れたところばかり熱心に読んで、サントュルサンヌはその頃はまだ予定にも入れてなかったので、すっかり失念しておりました。

これでスイス・ロマネスクの主な教会はほぼ観て回れましたが、残る4か所は来年にでも行けたらな~と、思案中です。(鬼が笑いますが)
by alice (2013-09-16 17:00) 

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