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2013夏の旅(16) エクサンプロヴァンス~フレジュス~カンヌ [2013夏ヨーロッパ(オペラと美術の旅]

7/23(火) Aix-en-Provence10:50。。。Marseille(空港)11:10頃/11:30頃→Marseille(駅)12:00/12:31→Saint-Raphael14:10/14:16→Frejus14:19/16:40→Canne17:25

カンヌ/BW Hotel Univers 2泊

 今日はフレジュスの観光をはさんで、カンヌまで移動するハードないち日でした。朝は遅めにホテルの質素な朝ごはんで済ませ、孫娘への絵葉書を出しにミラボー通りへ。通りにはカフェが並んでいて、同じ金額ならホテルよりリッチなオムレツも食べられるメニューが張り出されているではありませんか~。でも時はすでに遅し(涙)。

 朝食は質素だったけれど、良いお宿でした。ホテルのロビーも修道院の名残があって、素敵です。

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 TAXIでマルセイユ空港まで。ここ2,3日は無理を避けて過ごしたおかげで、体調も良くなりました。マルセイユ空港ではスーツケースを預ける場所が分からずにウロウロ。インフォで尋ねても要領を得ません。仕方なく指差す方向へ。

↓ すぐ近くまで来てようやく看板にLeft Luggage officeの文字を発見!ここに立っていた荷物ガード係のお兄さんに頼むと書類に記入してから、奥の預かり所に一緒に行ってくれます。そして、セキュリティを通した後に預かり証をもらい完了。今までに経験のないシステムでした。

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 そして、2つのターミナルの間のバス停からマルセーユの鉄道駅(St.Charles)までのバスに乗車。30分くらいでマルセーユ.サン・シャルル駅のバスターミナルに到着。駅構内のトイレは閉まって居たりで表示も分かりにくいので焦りましたが、カンヌやニース行きのホームのすぐ前に有料トイレがあって、セーフ。まもなく来た列車に乗り、サン・ラファエルで乗り換えてフレジュスへ。教会の塔やローマ時代の門が列車から見えてきました。

 フレジュス駅ホームから地下道を抜け坂道を歩くこと数分で旧市街の入り口。賑やかな通りを行きますと大きなフォルマージュ広場に出ます。この日も大層暑く、ここまで坂道を荷物を持っての移動ですから、汗だくになりました。北海道の一夏分くらいの汗をかきました。目の前に目的のサン・レオンス大聖堂が見えましたが、すぐ見学できる身体の状態ではありません。まずカフェのテラス席で冷たいものを飲み干し、一息つきました。

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↓ 子供たちも噴水で水遊び

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 このカフェでは快く荷物を預かってもらえました。

☆ Cathedrale St-Leonce サン・レオンス大聖堂

  現在の司教座教会(大聖堂)は11~12世紀の建造。古代末期の374年のヴァランス宗教会議の記録からフレジュスに司教座があったことが明らかになっています。ここで重要なのは5世紀の洗礼堂です。広場に面した南扉口から中へ入ると、すぐ左手(大聖堂の西側に隣接)にあります。

↓ 洗礼堂外観。手前の方形の外壁の内側に八角形の建物が洗礼堂。鐘塔は教会のほうに建っています。

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↓ ガラスがはめられて、中に入ることはできませんし、ガラスの反射で写真は難しい。砂岩と煉瓦で構築された八角形の空間。

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↓ 中央に八角形の洗礼槽の遺構。柱が残っているのをみると、洗礼槽は天蓋(キボリウム)が設置されていたらしい。

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↓ 周りの壁には方形及び半円の壁龕が配され、床から5m70の高さにあるアーチは白大理石の柱頭を載せ、円柱は灰色花崗岩。床から円蓋頂部までは約12m。周歩廊を持たない壁龕のある構造はアルベンガ(伊・リグーリア)の洗礼堂に似ていますが、フレジュスのほうは高さがあり、窓もかなり上なので、暗く狭い感じです。

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 ↓ 扉口から入って右手が教会です。こちら側がノートルダム教会。単廊式。方形の交差リヴ。

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↓ 北側にもサンテティエンヌ教会。2つの教会を併設した複雑な構造。

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 さて、次は回廊の見学です。南扉口突き当りの階段の上に見えてましたが、ここからは入れないので、いったん外に出て、西側のチケット窓口兼ショップから入りました。

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↓ 回廊は12~13世紀建造の2階建。薔薇の花が咲く緑の中庭が美しい。

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↓ 上階から

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↓ 回廊の一部には木組みの天井に続いて14世紀の板絵が残っています。傷みが激しく、判読も難しく、カメラもピンぼけという有様で・・・。

簡単な説明書きによりますとテーマは3つで、(1)宗教的なもの(聖人、司教、天使や悪魔など)、(2)日常の生活(職人、上層の市民、吟遊詩人など)、(3)中世の動物寓話が描かれているとのこと。やはり一番多く、目立つのが(3)のファンタジーなイメージの動物たちです。ドラゴンや異種交配的な生き物たち。

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↓ この部分はコピーで、木の組み方などの説明パネルがありました。複雑な木組み造作は日本の宮大工さんのよう。その隙間を埋めたロマネスク的といえる幻想の板絵の数々、すべて残っていたら圧巻でしたでしょう。

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↓ 回廊の見学後は北側外観を見に行ったのですが、小さな博物館も併設されていたので、入館。フレジュスが古代都市だったころの遺物やモザイクなどを見学。

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 広場に戻り、先ほどのカフェでアイスクリームを食べて休憩。そして、お礼を言って(チップは受け取らなかった)荷物をピックアップ、フレジュスの駅へ戻りました。

 ところがチケット窓口でなにやら次の列車に問題があったような説明があり、困惑。詳細が分からずひとまず案内画面のホームへ。すると向こう側に停まっていた電車から人が、ドンドン降りてきます。そして、地下道から反対方向のホームに移動しています。何故?反対方向に行くのか皆目分かりません。それでもみんなについていくと、ホームに駅員さんが立っていました。「カンヌ?」と確認してようやく安心。そういえば来るときはサン・ラファエルで乗り換えしたけれど、方向からすると逆戻りしたから、カンヌ直行だと、これでも良いことになります。結局サン・ラファエル乗り換えなしでカンヌに行けたので、予定より少し遅れたけれど良かったです。

 カンヌの駅からホテルまでは徒歩数分ですが、荷物も2泊分と軽いので楽勝で到着。愛想の良いマダムに迎えられて気持ちよくチェックイン。

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 洗濯を済ませて、散策と夕食にでかけました。お勧めのレストランはポートに沢山並んでいるからとそのうち3軒ほどマップに印をつけてもらいました。

↓ 車も人も多いクロワゼット大通り

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↓ カジュアルなレストランのテラス席で、海の幸プレート一皿の夕食

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↓ 明日のレランス諸島船着き場を確認するついでに旧港まで行ってみました。ランタン売りの出店

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↓ 小高いところに旧市街が見えました。

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↓ 旧港には豪華なヨットが並び、リッチな人たちがケターリング?のお食事中

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↓ 乗り場の確認をしてから、夕食で混み合う食べ物横丁を通ってホテルへ戻りました。

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TVの天気予報では明日も快晴で、南仏は厳しい暑さが続くとのこと。ここは海辺なので、エクス周辺より日焼けするかも。。。小麦色に焼けたいけれど、この歳ではシミと皺が心配です。


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コメント 2

tina

この教会の木の彫刻というのは絵の部分ですか?小さいのでよくわかりませんが、ウルビノの書斎の木のモザイクのような絵なのでしょうか。どちらにしても珍しいですね。
by tina (2013-09-30 13:31) 

alice

tinaさま、木の彫刻というのは天井に続く木組みの部分が凝っていたのでこういう書き方をしてしまったのですが、絵の部分は単なる板絵です。紛らわしいので訂正しますね。スイスのツィリスのように教会内部にあったら、もっと鮮明だったでしょうに…勿体ないと思いました。テーマはキリスト教にはあまり関係にない幻想の動物や女性の顔などが多いのが特徴的で、誘惑の戒め的な意味があったのでしょうか。お天気は良かったのに目を凝らしてもなかなか見えずらいので、ギブアップでした。
by alice (2013-09-30 23:42) 

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