2013夏の旅(21~23) ロンドン&帰国 [2013夏ヨーロッパ(オペラと美術の旅]
7/28(日)
今日がとうとう旅の最後の日になりました。留守宅のことも気になってくるころです。長旅に慣れているのは当人だけでなく家人もそのようで、電話をしても「今どこ?元気?気を付けて帰っておいで」で終わり。さほど心配もして居ない様子ですな(汗)。
さて、この日は未訪問のテイト・モダンへ行く予定だったのですが、なぜか億劫になってしまって、朝は部屋でのんびり過ごし、食事をとるのを兼ねてナイツブリッジのハロッズに行ってみました。ブロンプトン通りを歩いて行くと
↓一昨日見学したV&A美術館
↓ 20年前に娘たちと泊まったレンブラントホテル
↓ブロンプトン通りは20年前から見ると数倍賑やかです。お洒落なショップやレストランが軒を並べて
ハロッズも20年ぶりでした。ところが10時半に入店したのですが、11時にならないとレジのPOSが動かないというのです。早速フードホールでお土産の紅茶など買おうとしたのに・・・それなら11時に開店したらいいのに、日本では考えられない不思議な商いですね。レジで品物を持ったまま立って待ってるわけにもいかず、元の棚に戻した後はショッピングする気もなくなり食料品のウインドウ・ウオッチング。
↓いろいろな国別に分かれています。美味しそうですがかなり高価です。
↓ 美味しそうなものを眺めているうちにお腹がぐぅー。小さなカウンターが並ぶコーナーの海鮮レストランでランチ。食べてから失敗に気がつきました。ここの店はあちこちの空港に出店していて、最近は味が落ちたと思っていたところだったのです。やっぱり・・・でした。ロゼシャンパンだけは美味しかったです。
果物と焼売を買ってホテルに戻り、少し仮眠をとりました。アルバートホールでは休憩時にサンドイッチなど持って来る人が多いので、私もお握りや買ってきた焼売やさくらんぼなどのお弁当を作りました。
♪~Proms20 ワーグナー「神々の黄昏」コンサート形式 16:30~22:15@ロイヤルアルバートホール
<!--[if !supportLists]-->· <!--[endif]-->Wagner Götterdämmerung (259 mins)
(concert performance; sung in German)
- Nina Stemme soprano (Brünnhilde)
- Andreas Schager tenor (Siegfried)
- Mikhail Petrenko bass (Hagen)
- Gerd Grochowski baritone (Gunther)
- Anna Samuil soprano (Guntrune/ Third Norn)
- Johannes Martin Kränzle baritone (Alberich)
- Waltraud Meier mezzo-soprano (Waltraute/ Second Norn)
- Margarita Nekrasova mezzo-soprano, Proms debut artist (First Norn)
- Aga Mikolaj soprano (Woglinde)
- Maria Gortsevskaya mezzo-soprano (Wellgunde)
- Anna Lapkovskaja mezzo-soprano, Proms debut artist (Flosshilde)
- Royal Opera Chorus
- Staatskapelle Berlin
- Daniel Barenboim conductor
「神々の黄昏」は生で聴くのは初めてです。リングの最終夜を飾るにふさわしい作品ですから、かねがね実舞台で観たいと念願していました。今夜はコンサート形式ですが、一昨夜の「ジーグフリード」と同じ、簡単な演出によるパフォーマンスも披露されるので、楽しみに席に着きました。3夜のなかで今回が一番悪い席で、オーケストラ席の裏側。バレンボイムの指揮姿は見えるものの、金管のチューバなどがすぐ目の下の位置で、一時は耳をつんざくように吼える大きな管楽器や打楽器にひるみました(笑)しかし、次第にそれにも慣れてきて、ドラマがくっきりと浮かび上がる、メリハリのある演奏に聴きほれました。
歌手の中でぴか一はブリュンヒルデのNina Stemme。特に感銘を受けたのは旅に出るジークフリードを見送る場面と自己犠牲での歌唱。両方ともオーケストラ席の後方(私の席の横並び)の高いところから歌われたので、なおさらに印象深く、感銘度が高かったのかもしれません。大きな会場に響き渡るステンメの声は誇り高きブリュンヒルデの愛と死を余すところなく表現され、パーフェクト!でした。ジークフリードは一昨夜とは違うテノールのAndreas Schager。若々しい声と演技で、なかなか良かったです。表現がやや平坦になるものの声量もありブラボーでした。3人のノルンのうちセカンドノルンをうたったのはWaltraud Meier。数日前にエクサンプロヴァンスで聴いてきたばかりでした。その疲れも見せず、見目も麗しく、群を抜く存在感。存在感と言えばハーゲンのMikhail Petrenkoも強力でした。ぺトレンコもマイヤーとともにエクサンプロヴァンスの「エレクトラ」からの流れ組(笑)、大活躍のバスで、プログラムには東京で「トリスタン~」のマルケ王を歌うとか。指揮、オーケストラ、歌手たち、コーラスとこれほど揃った演奏はこれからはなかなか巡り合えないと思います。でもいつかはリングの4部作を連続して、実舞台で観たいし聴いてみたい(できればバイロイトで)という欲がまたまた強くなってしまいました。バイロイトは特にチケットは入手困難と訊いていますし、ツアーは高額ですし・・・困ったことだわ~と思いつつ、プロムス最後の公演を終え、ホテルに戻りました。
10/29(月)London12:15→ParisCDG14:35(乗り換え)19:30→
出発が遅いので朝はのんびり荷造りと朝食を済ませ、ホテル契約のハイヤーでヒースロー空港へ。ドライバーさんも「日本人は昨年オリンピックで沢山来たけれど、今年は少ないね~どうしたんだろう」と心配するほど、夏休みなのに日本人のツーリストは激減したようです。
帰りは当初予約したパリからの便をロンドンからの直行便に変更ができませんでした。面倒ですし、パリの空港のサービスが悪くて疲れました。歳のことを考えて疲れないように細心の注意を払って、贅沢なこともせざるを得なくなってきましたが、こういうルートをとらざるを得ないのでは、努力も水の泡って感じです。パリのCDG空港にはJALのカウンターが開くのは2時間前です。以前のようにJALと大きく書かれ、常時オープンしていたカウンターは無くなりました。凋落した日本?を象徴するようで、心細くなります。ロンドンからパリまではAFだったので、バッケージスルー1個はできましたが、もう一つの荷物を抱えて2,3時間はチェックインまでホールで待たなければなりません。ようやくチェックインができましたが、出国審査は長い行列です。ブースは10個ほどあるのに右の2個(しかも1個はユーロ圏用)しか開きません。ところが30分ほどたって、ようやく中央付近のブースがオープンと喜んだら、あとから並んだ人たちをそちらに誘導するではありませんか!烈火のごとく怒ったマダムが係りの人に「私たちを先にすべきじゃないの!」と抗議しても知らぬ顔で、同僚とお喋り。フランスは働く人たちが強いからすぐストをやるし、クレームくらいは握りつぶされ、滅多に首にもならない?のでしょうか。近くの日本人同士でさんざんフランスのサービスの悪さをあれこれ言いあって・・・じゃーもう来ないかと言えば「また来る~」という個人旅行の方たちでした。なかでは南仏を2週間ドライブ旅行してきたシニアのご夫婦と話が合って楽しかったです。
↓免税店でお土産のほかにはいつも買うゲランデのお塩
行きの最新大型機のAFと違って、やや古いJALの飛行機はTVの画面も小さくて暗いので、映画はほとんど観ないで眠りこけて
7/30(火)→成田14:20.。。。羽田17:30→札幌19:05
札幌に着くまでの乗り物の中でも、座れば眠り姫ならぬばばの状態で、懐かしい我が家にたどり着きました。長女には滅多に買わないお土産も進呈して、ごますりしました。彼女が同居していなかったら、病弱の夫を置いての長旅はできないのです。
猛暑の南仏でやや体調不良になりましたが、なんとかオペラ観劇にも支障をきたさず、チューリッヒからロンドンまでの長旅を終えることができました。年々体調に不安を覚えるようになり、いつまでこういう旅ができるかどうかですが、春に始めたラジオ体操もなんとか続けています。ブログの終わり近くになって、道内や近郊に出かけたり、他の趣味の集まりなど忙しく、足踏み状態でしたが、ようやく終わりました。ここまで読んでいただき、心より感謝申し上げます。(10/17)
旅行記完成おめでとうございます。
ツアーで 添乗員にお任せの旅行をしている人間にとっては ただただ感服するばかりです。
私も個人旅行といきたいのですが、 周囲の状況を考えると出発のきまっているツアーにぎりぎりでのる以外ないのです。ツアーの便利さは多いにあります。でも きままにマイペースとはいきません。
私は国としてはイギリスが好き。 イギリスロマネスクも行きたいところです。ハロッズ、フォトナム&メイソンでお買い物もしたい!!ロイヤル・アルバートホールには行ったことはありませんが、 娘が 横の王立音楽大学に留学いていましたので、 あのあたりには行ったことがあります。懐かしいです。
by yk (2013-10-22 21:45)
ykさま、スペインからお帰りなさいませ。そして早速のご訪問ありがとうございます。
スポーツの秋ということで、所属するシニアクラブの歩こう会やノルディックウオーキングなどの体力増進に忙しく、いつもよりブログのアップが遅れてしまいました。
お嬢さんが留学されていた王立音楽大学はロイヤル・アルバートホールの向かい側に建っている素敵な赤レンガの大学ですよね。いつもはストランドの場末ホテルに泊まってましたので、この辺の環境の良さはとても気に入りました。
あ~1年くらい住んでみたいと思いました。。。
私も次回からはツアーを入れた旅にしようと考えています。Salzburgやミラノの音楽巡りの間にちょうど当てはまる未訪問のアイルランドやバルカン方面があるとよいのですが・・・。
来月は春の大和路十一面観音めぐりの続きにでかけます。これも一括してブログにアップする予定です。
by alice (2013-10-23 15:27)
仕事が忙しく、しばらくネット落ちしていた間にロンドン旅行記が(しかもプロムス!)アップされていたのですね!留学中は、ご指摘の立見スペース(1000円しません)で様々なコンサートに通ったものです。ジーンズでも気軽に行けるのが好きです。ホールが大きいので、普通の演奏には向いているといえませんが、ワーグナーやブルックナー、マーラー、ベートーベンの第9など、壮大な曲は結構満足できますね。V&Aの写真も楽しませていただきました。私も毎回逃さないリーメンシュナイダーの天使達にニヤリとしたり。プロムスが気に入っていただけたのなら、今度は8月にEdinburgh International Festivalと一緒にいかがでしょうか?EdinburghにはRosslyn Chapelもありますし、ちょっと足を伸ばせばアイルランドですよ~(^^)
by Sardanapalus (2013-10-27 22:20)
Sardanapalusさま、お久しぶり~☆お忙しいところありがとうございます。留学されていたときは立見専門だったのですね。
観客のマナーも良くて、黄昏の演奏が終わって最後にバレンボエムがタクトを置くまでの静寂、あの大会場がシーンと静まり返ったあのひとときは忘れられません。
プロムスは初めてでしたが、おっしゃる通り、カジュアルな服装でOKですし、弁当持ちの人も多く、リラックスして楽しめました。
>リーメンシュナイダーの天使達
お好きでしたか~嬉しいです。あの天使たちの表情はリーメンシュナイダー特有の格別なものがありますよね。
Edinburgh International Festivalは2006年に一度行ったことがあります。あの近辺の廃墟の修道院は訪れてませんので、次回と思っていたのですが・・・まずはアイルランドですね~。
来夏のバイエルン、キーリンサイドのオテロ(ネトレプコ)というので、リクエストしました。果たして取れるでしょうか。。。
by alice (2013-10-28 18:03)
秋も深まり、あちこちで紅葉見物を楽しんでいるうちに、晩秋の気配濃厚になってきました。近いうちに雪もちらほら降ってくるかも・・・。
来週からは主に関西方面に出かけますが、まだ紅葉には早いでしょうか?
夏の旅日記の後は初めてヨーロッパに渡った1991のイタリアを想い出して、アップしました。今まで忘れていたこともひょいと浮かんで来たり、楽しい作業でした。
http://alice1988.blog.so-net.ne.jp/
これで、アルバム一冊を整理できます。資料写真すべて断捨離します~☆
by alice (2013-11-02 18:15)
うまくコメントが入らず、あきらめていたのですが、今回はこの新しいブログで成功しますように。l
一部読ませていただき、感動しました。うんうん、そうそう、と感情移入しきりで、楽しみました。
ロンドンの物価の高さ、あちこちで感じたよそよそしさ、こんなに好きなのになぜ?という失恋気分の落胆思い出します。
お写真、どれもいい構図で素晴らしかったです。
シャルルドゴール、ひどいですよね。世界中から不満の声が聞こえてきます。
ワーグナーには偏見あったのですが、ブログ拝見して見直そうかと思いました。
また、お邪魔しますね。ありがとうございました。
by cannella(ばぁば) (2013-11-09 16:04)
cannellaさま、おはようございます。今、奈良を経由して福井の次女宅に滞在しています。
i padを持参しての旅なのですが、宿によっては接続状態が悪く、コメントに気がつかず失礼しました。コメントの確認数字が少し改善されたようですが、判読しやすくなったでしょうか?
私が出発した翌日には札幌も初雪が降ったそうですが、福井も寒くて、今朝は4度でした。家の中の暖房が完備されていないので、道産子には辛いです。娘も2度目の当地での冬にまだ慣れないようですが、あれこれ工夫して頑張っています。
>お写真、どれもいい構図で素晴らしかったです
ありがとうございます。今はコンパクトデジカメでも一眼レフと変わらず、しかも軽いので今回も半分以上はコンデジ任せでした。
下の孫がまだ3歳なので、邪魔しに来ました・・・可愛いけれど疲れます。
by alice (2013-11-13 10:14)
12/15 今年も残り少なくなりました。体は身軽に動きませんが気持ちだけは忙しない・・・いつもの年の暮です。
今年の旅は海外遠征は一回だけでしたが、春と秋の大和路巡りを愉しみました。MIXI日記には記録しましたが、日本の旅のテーマ「十一面観音巡り」篇をこちらにも、そのうちにアップする予定でいます。
アクセス数メモ
相変わらずパート3が一番多く 今日: 259 / 累計: 834,606
(1)~(4)合計 今日:352/累計:880、457 になりました。
いつもありがとうございます。
札幌も一昨日から一面雪景色に変わりました。そろそろ根雪になり、長い冬に入ります。
皆様もどうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
by alice (2013-12-15 14:50)