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十一面観音巡りの旅(27)東京 [2015早春東京と京都(東福寺・平等院)]

3/5(木)

 朝食は別料金なので、レセプションの女性に築地市場の朝食を勧められました。でも、寝ぼけ顔で出かけるのも億劫です。ホテルで遅めの朝食を済ませてから外出しました。

今日の予定は美術館巡り。まずは上野の東博で開催中の「みちのくの仏像展」へ。チケットもNETで購入済みでしたし、さほどの混雑もなく館内へ。

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 東北を旅することは何度かありましたが、お寺はもとより仏像を観るために訪れたことはありませんでした。ですから今回は東日本大震災の復興支援の一助ということでもあり、一堂に集められた魅力的な仏像さまたちにお会いするのがとても楽しみでした。その素朴な造形美に宿る祈りの心に触れ有意義な時間を過ごしました。カメラ禁止。

↓購入した図版の表紙

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 ↓会場に入って最初に観たのは鑿の彫った跡がたまらなく美しい「聖観音菩薩立像」(岩手県二戸市の天台寺)です。「鉈彫なたぼり」と呼ばれる手法だそうですが、きっぱっりとした迷いのない表現はとてもシンプルでユニーク。魅了されました。平安時代11世紀の作。像高118.2

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↓ 昨秋滋賀の三井寺で初めて識った別名鬼子母神の「訶梨帝母坐像」(岩手・毛越寺)平安時代12世紀の作。像高44.0

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 「十一面観音菩薩立像」(宮城県の給文浜観音堂)のものはみちのくの厳しい風土の中での祈りを感じさせる仏像です。石巻湾を臨む牡鹿半島の先にある観音堂は高台にあったため津波の難を逃れました。鎌倉時代14世紀。像高289.5。

円空作の「十一面観音菩薩立像」(秋田・龍泉寺)は円空前期に東北で製作されもの。後期のような大胆な表現はないものの、素朴な庶民派的表現を好ましく眺めました。北海道にも残っているという円空を観たいものです。

全部で19体の出品という展覧会ですが、一体一体が個性的であり、この大災害を逃れてここにあるという手ごたえというか存在感には圧倒されました。

 また、東博の本館にも立ち寄って、仏像コーナーを見学。昨秋とはまた展示が変わっていました。全部がカメラ禁止ではないので、許されたものだけ撮りました。

↓「大日如来坐像」平安時代後期(重文)

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↓ 奥にちらりと写っているのが秋篠寺の十一面観音立像です。

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↓ 庭園美術館へ移動。目黒駅から徒歩で数分です。特別展は「幻想絶佳」・・・ってどんなもの?

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☆東京都庭園美術館 1933年に建設されたアール・デコ様式の旧朝香宮邸に昨年ホワイトキューブのギャラリーを備えた新館が増設されました。

↓目黒の雑踏を抜け門をくぐると、そこは緑豊かな庭園と美術館へのアプローチが続きます。

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↓玄関ホール(ここから先はカメラ禁止です)

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アール・デコ様式の室内は人が住んだ温かみをそこはかとなく残した魅力的な空間です。階段の意匠の日本的でもあるしつらえが印象的。ルネ・ラリックの作品や

↓ブールデールの彫刻「ヴェールの踊り」などが飾られて

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↓ 新館のカフェでお茶タイム。

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 夕食はBさんと久しぶりにビストロ風フレンチをご一緒していただきました。海外遠征から帰国したばかりのBさんから、ドイツやオペラのお話を伺ったり、家族の話などもお喋り。楽しい銀座の夜でした。私の友人の中では最も食にこだわりのある方なので、そのおめがねにかなったメニューの数々を堪能しました。なかでは野兎(3番目の写真)の煮込みが最高に美味しかったです。

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