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2015年春の旅(10)ウィーン [2015春ドイツ(オペラと美術の旅]

4/12(日)

 ウィーンのホテルの朝ごはんはMさんとご一緒に。朝食室の隣のラウンジにいつでも熱湯が大きなポットで用意されているのに今回初めて気がつきました。パンもサーモンもピクルスも美味しくいただいて、お腹がいっぱい。

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 ウィーンはこの日は市民マラソンが盛大に行われていました。コマーシャル参加のランナーも。

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 日曜日とあって人出も多く、その中をかき分けてウィーン国立歌劇場へ。この旅を計画していた時には予定されていなかったガラ・コンサートがあることにMさんが気がついてくれて、「ラッキー!」とチケットをゲットしていました。

♪「JUAN DIEGO FLOREZ and friends in Concert for sinfonia por el peru」@ウィーンSO  11:00~

 フローレスの故郷ペルーの子供たちの音楽活動を支援するチャリティー・コンサートです。主なゲストはバルトリ、グリゴーロ、ピサローニ、アブドラザコフ、ペルトゥージなど。演奏はハーモニアシンフォニーオーケストラとウィーンフィルのメンバーで構成。席は3階正面右寄りのロッジア、前列193€。

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 予定されていたネトレプコは直前キャンセルになったらしく、がっかりでした。プログラムもかなり変更があり、ネトちゃんの代わりに新人のソプラノが歌いました(急だったので、下手と言っては可哀そうですね)フローレスは珍しくフランス語のアリア(オッフェンバックの美しきエレーヌから)を歌ったのですが・・・どうも聴きなれないせいか、ひいき目プラスしても良くないです。一転ロッシーニのアリアになるとうっとり(笑)安心して聴けます。心配だったのはバルトリ、ホントに歌うのかしら?と心配しているうちに・・・チェネレントラの一幕の掃除姿の登場!に観客は大喜び「Tutto e deserto」と昨年のザルツブルク聖霊降臨祭の時と同じコスチュームで。歌は不調でしたが、それはどーでも良いと思ったほど、彼女の登場には観客も大拍手でした。そしてもう一人、日本から戻ったのが前日?または今朝?というハードスケジュールのグリゴーロも登場しました。トスカのアリア「星は光りぬ」を彼らしいアクションで、絶唱。私は嬉しくて大拍手しましたが、ウィーンの観客には受けないのかしら?ちょぼちょぼ拍手で終わりました。こういうガラ・コンサートでは、通常のオペラファンとは違うお客さんも多いので、グリゴーロの知名度はまだまだなようです。

 コンサートは予定より遅れて終わりましたので、朝食を沢山いただいてきたのは正解でした。それでも昼食兼早めの夕食をとるために、シュテファン大聖堂の近くへ。昨年も入ったウィンナーシュニッツェルの美味しいレストランへ。しかし、何度も行ったあの小路が見つかりません。またまた老いを感じました。探すのに疲れて、目の前のカフェCafé Diglasに入りました。かなり大きなお店で地元の上品な老婦人たちが常連さんのようですが、私たちのような観光客も気軽に入れる素敵なお店でした(トイレもユニーク!)。写真撮り忘れましたが、お昼の定食から選んだお皿もまずまずでした。

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 ホテルに戻る途中、天満屋の向かいにある地元の人気アイスクリーム屋Ferrari Gelatoで行列。4月とはいえ暑い日でしたから、つられてやはり並んでしまいました。美味しかったです。

↓店員さん独りでてんてこ舞い。

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 部屋で休憩の後、着替えてSOへ。Mさんが大ファン(私は中ファン 笑)のガランチャのオクタヴィアンがなんといっても楽しみなのです。

♪~「Der Rosenkavalier」18:00~
Richard Strauss

Adam Fischer | Dirigent
Otto Schenk | Regie
Rudolf Heinrich | Bühnenbild
Erni Kniepert | Kostüme

Martina Serafin | Feldmarschallin
Wolfgang Bankl | Baron Ochs auf Lerchenau
Elīna Garanča | Octavian
Erin Morley | Sophie

Jochen Schmeckenbecher/Faninal
Ulrike Helzel/Valzacchi
Alexandru Moisiuc/Polizeikommissar

Orchester der Wiener Staatsoper   Chor der  Wiener Staatsoper

 ウィーンで『薔薇の騎士』を観るというのはオペラファンのひとつの夢ではないでしょうか。つい数日前バーデン・バーデンで観てきた『薔薇の騎士』との比較もできましたし、有意義な観劇体験になりました。まずはオペラ劇場に立ち上る熱気が違っていることに気がつきました。古くからのオペラファンに愛されてきたオットー・シェンクの演出ですから、何度も通われるファンが多いのでしょう。安心して酔えるな~という期待感でいっぱい(笑)そう、オペラは酔わなくては、ワインのように芳醇な香りの音楽ここにありと言った演奏でした。ただ好みからいえば演出も演奏も私には古臭過ぎ・・・伝統に加味されたフレッシュなものが、感じられなかったのはやはり・・・痛いです。今まで生で観てきた舞台はヴェルニケ演出のパリ・バスチーユ(ロット、オッター)などが蘇ってきたり、酔えなかったけれどもバーデン・バーデンのラトルの薔薇の覚めた演奏に計算されたものを今さらに感じたり・・・。細かいところはすでに忘却の彼方ですが、ガランチャのオクタヴィアンはさすがに抜きんでて素晴らしく、バイクルのオックス男爵の余裕の感じられるパフォーマンスと、この二人が今回の舞台の立役者でした。マルシャリンとゾフィーは平凡。同じ演出でカルロス・クライバー盤の映像を観ると違いは歴然だと思いました。優雅で美しい音楽に彩られたクラシックな舞台、時の移ろいと滅びゆくものへの哀惜、そして底に流れる貴族社会への皮肉と諧謔も込められて・・・観る度に複雑な気持ちにさせられる『薔薇の騎士』です。

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ガランチャの夫君(指揮者のカレル・マーク・チチョン)も同列右にみえて、ほぼ満席の華やかな夜。閉幕後はサインに並ぶためMさんと30分ほど楽屋口で待ちましたが、ガランチャは現れず、腰が痛くなったのでMさんを残して退散。私が去って数分後にお出ましのガランチャと2ショットできて、Mさんは頑張った甲斐がありました。私の分もプログラムにサインをいただいてもらいました。ありがとう~。ガランチャはまだ来日公演の予定はないようですが、夫君は昨秋だったかしらN響の指揮にも来日していますし、そのつて?近い将来の可能性は高いと思いますが。。。

 夜食はホテルのカフェコーナで熱湯をカップラーメンに注いで、部屋でいただきました。


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