(2-1)福岡~平戸 [2015春(長崎・平戸カトリック教会群)]
5/6(水)
↓朝の福岡であい橋
東京からのツアーの皆さんは福岡空港着10時10分とのこと。朝食も余裕で済ませ、チェックアウト。空港へ向かいました。到着ロビーにはどうやら同じツアーに参加される気配の2人のシニアの女性の姿。声をかけてみようかしら?などと思っているうちに、飛行機は定刻に到着。昨年9月五島列島のツアーで一緒だった方が8名!再会を喜び合いました。
MAP
早速バスで南下、30Kほど走り福岡県三井郡大刀洗町へ。この町は久留米市を中心にした筑後平野に在り、キリシタン大名のもとキリスト教が深い信仰を集めた場所でした。幕府による禁教の後も100戸を超えるキリシタンの家族が潜伏していました。
☆今村教会 禁教令が廃止(1873)された後、フランス人の宣教師が着任。明治14に初めて木造教会が建てられました。現在の教会は明治41年に鉄川与助が設計施工したもので、レンガ造り。ドイツからの寄付と信者さんたちの労働奉仕によって、立派な教会ができました。
↓西正面/ 両脇に八角形の双塔。4月に巡ってきたばかりのドイツのロマネスク教会を想起させます。
↓内部/三廊式で、木造の軽やかなロマネスク様式。天井の板張りと半円形アーチを交差させたリブ・ヴォールトがのびやか。アーケードやトリビューンの濃い色が全体を引き締め、洗練された祈りの空間です。
↓北西外観
↓ 南側面外観/車いす専用スリープも完備
↓後陣外観/塀や付属の物置などが邪魔しています・・・。
↓大刀洗町の町外れ、後陣方向の道から。
バスに再び乗車、筑後川を渡り久留米市内に入りました。次は久留米聖マリア病院の敷地に建つ付属礼拝堂です。
☆旧大名町教会 この教会は以前は福岡市中央区大名町にあった明治27年築の天主堂でしたが、1984年に解体され、1986年に現在の久留米聖マリア病院の敷地に復元移築されたものです。教会の歴史は先の今村教会と同様に禁教令が廃止されてから、フランスからベレール神父が来られ、26年にわたり宣教に努められました。この教会もベレール神父の設計とフランスからの寄付で建設されました。
↓聖マリア病院の駐車場から病院(本館?)の正面を通り、奥にある礼拝堂へ。
↓正面は南側に面しています(病院から出入りしやすくなっています)。簡素なファサード、切妻屋根につけ柱がロンバルディア・ロマネスク風。
↓内部/三廊式の小さなチャペル。奥の祭壇に聖母マリアの像、小さいながらパイプオルガンも完備されています。病院内の礼拝堂という性格もありましょう。写真では表すことのできない濃密な祈りの空間がそこには確かに、厳しく存在していました。
信者ではないけれど、こういう場所で心安らかに終わりの日を迎えるのも・・・実際そうして逝ってしまった多くの魂、清き想いがここには充ちているようでした。
↓後陣外観
↓ 西側面の端正な煉瓦積
↓名残惜しく振り返りながら
続きます~
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