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(3)ベルリン [2018 冬の旅(ベルリン、ウィーン、トスカーナ]

2/25(土)


 今日も冬の青空が広がる良い天気ですが、昨日にもましてマイナス6度と寒く、外出するのが躊躇われます。しかし私の故郷の道北の町は北海道の中でもかなり気温の低いことで知られていますから、マイナス30度くらいは体験済みです。子供時代は学校が休みになって嬉しかった記憶も・・・「こんなんで、だらしなさ過ぎ~!」と自分を叱りつつ、100番のバスでライヒスターク(国会議事堂)の見学に行ってみました。


以前放送大学の科目履修で美術の講座をとっていたとき、クリスト&ジャンヌ=クロードの梱包アートのビデオで、ここが白い布に包まれた様子が印象に残っていました。


↓NETから拝借した、1995年当時話題になったプロジェクトです。

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ビデオでは国会議事堂の前は芝生がひろがっていたのですが、20年以上も年月が経つと↓のように観光客用のブースもできて、様変わり。

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おまけに今予約しても4時にならないと見学できないとのこと。4時にはオペラも始まってしまいますから、無理です。

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ここもNETで予約できたのかもしれません。ペルガモンで並んでいた人たちをNETで予約すればいいのにと軽んじた自分を恥ずかしく思いながら、ブランデンブルグ門のほうへ。途中ガラスの壁があり人が出入りしています。

↓「Sinti und Roma Denkmal」ナチ政権下で迫害にあったジプシーの人たちの記念碑です。

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門をくぐってみますと円形の池のようなプールがあり、この寒さで水は凍っています。その上に白い薔薇が捧げられています。迫害はユダヤ人だけでなくジプシーの人たちにも及んでいたことを改めて知りました。何人かの見物の人たちが居ましたが、無辜の人たちを襲った悲劇を想いみな無言。静寂。この小さな記念碑はダニ・カラヴァンの設計です。彼の作品は札幌郊外の芸術の森美術館の野外にもあったと記憶しています。

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 重い気持ちを抱えながら歩いていましたら、木々の陰からの可愛らしいリスの姿にほっこり・・・円山のエゾリスと違って赤茶色で一回り大きく、人懐っこく餌をもらっていました。

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1993年娘たちとここに立ったことを思い出しながら・・・ブランデンブルグ門。

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↓戦勝記念塔が見える旧西側


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↓この寒い時期でも観光客で大賑わい(旧東側から)



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↓ イギリス大使館の横を抜けて「Memorial to the Murdered Jews of Europe/虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」(2005年設置)へ。バスやタクシーの中から何度か見かけていましたが、初めての訪問。墓石のようなコンクリートが並び、左方向にポツダム広場のビル群、ティア・ガルテンの森が正面に広がっています。

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地下に資料館があり、降り口で係員が入場者をチェックしていましたので、何となく面倒になってパス。ハンナ・アーレント通り(最近名のついた?)のカフェで寒さを温かいココアでしのぎ、またぶらぶら歩き。


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↓ジャンダルメン広場のコンツェルト・ハウス


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バロックの大教会も並ぶ上記の広場からホテルへは数分です。寒さに負けずかなり歩きました。休息後、オペラへ。完売の中、まさに僥倖といえる戻り券をゲットできたオペラです。席は1.Rang Links前列162€

♪~Richard Wagnerワーグナー『Tristan und Isoldeトリスタンとイゾルデ』16:00~@Staats Oper Unter

den Linden


 
Conductor   Daniel Barenboim
Director   Dmitri Tcherniakov
Sets   Dmitri Tcherniakov
Costumes   Elena Zaytseva
Lighting   Gleb Filshtinsky
Chorus master   Martin Wright
Dramaturge   Detlef Giese
  ~
Tristan    Andreas Schager
König Marke    Stephen Milling
Isolde    Anja Kampe
Kurwenal    Boaz Daniel
Melot    Stephan Rügamer
Brangäne    Ekaterina Gubanova
Ein Steuermann    Adam Kutny
Stimme eines jungen Seemanns    Linard Vrielink

コーラス:Staats Opernchores  オーケストラ:Staatskapelle Berlin


 開幕前に劇場の関係者が出てきて…こういう場合はキャスト変更などが多く、いつもドキリなのです。ドイツ語は全然ダメなので「アニア・カンペ」だけ聞き取れ思わず天を仰ぎました。ただ、最後に何か言って観客が笑ったので、何とか歌いそう~とほっとしました。この新演出はチャルニアコフなので覚悟していましたが、第一幕は現代の豪華客船が舞台です。船員たちもトリスタンもビジネスマン風で、がっかり・・・。でも若々しいシャーガーやカンペのパフォーマンンスにバレンボイムの劇的なワーグナー!!いつもながら最後まで(特に第3幕のシャーガーが素晴らしい)集中度の高い公演に大満足の夜でした。カンペは初めは抑え気味でしたが、さすがにステンメと共にワーグナーソプラノの実力人気を二分する歌い手、最後まで見事に歌い切りました。


7年間の修復を終えて、昨年10月に再オープンしたウンター・デン・リンデン歌劇場ですが、以前来た時は2008年で忘却の彼方・・・もちろん新しくはなりましたが構造はどこがどう変わったのかよくわかりませんでした。1フロアの婦人トイレが2か所しかないのも同じでは?トイレは新しく増設されることが多いので不満です。

↓開幕前にメンバーの会合?につかっていた豪華なシャンデリアの部屋は幕間にはバーになって、事前に飲み物など予約できます。私はメニューの写真を見てオーダーしたカナッペが大きくて食べきれず(しかも美味しくない)、同じテーブルの同年代の女性に助けていただきました。この方は日本に来たことがあって自然団体(森を守る会?)の活動をされていて岡山にも行かれたとか。ドイツの年配の方は英語を話す方は少ないので(私は片言ですが)、楽しいひと時でした。

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↓私の席から

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↓地味なプログラム。本物の色は黒に銀色なのですが、不鮮明なので変えました。

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 観劇の熱気が冷めやらず、夜の寒さもあまり感じずにホテルに戻りました。部屋に湯沸かし器が付いていますので、カップ麺の夜食。明日はウィーンに移動です。










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