(10-2)ピサ(グラード) [2018 冬の旅(ベルリン、ウィーン、トスカーナ]
~続きです。
ピサからアルノ川に沿って7Kほど南西に走ります。グラードは空港にも近い小さな町ですが、その西の結構交通量の多い道路に面してサン・ピエトロ・ア・グラード教会が建っています。広い敷地にどっしりと根を張ったような姿が印象的です。
☆サン・ピエロ・ア・グラードSan Piero a Grado教会
またはサン・ピエトロとも呼ばれ、トスカーナ・ロマネスクのなかでも重要な教会として知られています。今にもまた冷たい冬の雨が降ってきそうな灰色の空、見学者の姿はありませんが、扉は開いていました。下にプランを貼りましたが、ファサードを欠く2重の内陣構造になっています。以前訪れたサルディーニャ島の北に位置する港町ポルト・トッレスの教会と似ています。距離的にもそう離れていませんし、何らかの関連があるのかも・・・。
↓プラン/東側に初期キリスト教時代の遺構が残されています。
↓ 西側の内陣/北側祭室には1100年頃に描かれたフレスコ画が残っています。
↓西側内陣/南側祭室
↓身廊の壁面に描かれたフレスコ画は1300年頃に描かれたもの
↓洗礼盤(詳細不明)
↓東側内陣にはこの地に上陸した聖ペテロが説教をしたと言われる場所にチボリウムが置かれています。
↓外観/南扉口。この地に元々あった古代ローマ時代の遺跡からの転用でしょう。
↓塔のある東側外観
↓オリジナルは高い鐘塔だったと思われます。
↓道路側に面した西側後陣。ロンバルディア帯の装飾や古びたレンガの風合い。古い歴史を感じるバジリカでした。
待ってもらったタクシーでピサのホテルまで戻りました。間もなく夕方ですが、今夜が最後のイタ飯なのですが、疲れからかあまり食欲もなく、ホテルロビーに設置してある電子レンジを使ってレトルトの五目御飯と朝食室から熱湯をもらってカップうどんという貧しい食事。。。旅も明日の半日のピサ観光を残すだけとなりました。