(4-2)十津川温泉~熊野大社~湯の峰温泉 [2019 初秋の旅 関西と福井]
~続きです。
十津川で奈良県を離れ和歌山県へ。バスで南下すると30分ほどで熊野本宮大社に到着しました。
停留所近くに荷物預かり所もあります。身軽になって早速境内へ。
158段の石段を上っていきますと途中に小さな宝物殿があります。
ここでは十津川でも触れた明治22年の大洪水の時に、熊野本宮が流失したことも改めて知ることができました。
江戸末期に描かれた「熊野本宮并諸末社圖繒」が残されていて、大斎原(おおゆのはら)の社殿が描かれています。社殿は現在の地(地図では左上)に移されました。
↓「熊野本宮八葉曼荼羅」
14世紀、南北朝・室町期の作 阿弥陀仏如来を中心に「中台八葉院」と呼ぶ様式で、熊野三山の信仰から生まれたもの。絵解きは難解です。
係員は中年の女性一人、見物客も私一人だけ。私が札幌から来たと言うと、嵐の追っかけでコンサートのために初めて札幌に行くのと嬉しそうでした。
また石段を上り、大鳥居の向こうに社殿の並ぶ広場に到着。石段の途中で寄り道したのが休憩になったのかも、意外に簡単に登れました。
↓社殿は第4殿までありますが、主祭神の家津御子大神は第3殿に祭られています。神社縁起によりますと、午前中に訪れた玉置神社と同じく、崇神天皇の時代(紀元前97~29)に初めの社殿が建てられたとかで、まさに日本古来の土着&神話の信仰から発展して、この地こういう形であることの不思議さを感じました。
↓背景の緑に溶け込んで、すがすがしく厳かです。
↓来た時とは違う道があるとの道標があり、そちらへ。
↓ 人影もなく、雨で滑る心配もないのですが…大きな石がゴロゴロ
↓古い参道は階段状でなく、坂道なのが嬉しい・・・先ほどの石段とほぼ平行です。この参道はカフェや土産物屋さんが並ぶ道に続いています。
↓カフェタイム/タピオカ抹茶ミルク
↓熊野本宮の御朱印と八咫烏のお守り
休憩の後はバスの時間まで大斎原(おおゆのはら)に行きました。コインロッカーの近くに道標があり、徒歩数分で行くことができます。
↓大きな鳥居は2000年に造営されたもので日本一大きいそうです。
↓前を歩くのは外国人のバックパッカー。アジア系より白人系の多いのが熊野~高野山の特徴でした。
↓もちろん社殿の跡が残るばかりで、寂寥感・・・。
ロッカーで荷物を出していると老年&中年の母娘。これから湯の峰温泉へ行くというので、一緒にバスで向かいましたが、彼女たちは途中の高級宿へ。私はバス停そばの古い宿へ。湯の峰温泉/いせや 1泊
宿泊料は今どき現金(2食付き1万円)を先払いして2階の部屋へ。眺めの良い広い和室ですが、冬は寒いだろうな~と思える安普請。食事も朝夕とも仕出し弁当で,駅弁より不味いし、お風呂も暗くて不気味と踏んだり蹴ったり。
唯一良かったのは窓から日本最古といわれるひなびた湯の町界隈と、つぼ湯を眺められたことでしょうか。目の前がバス停なのも朝寝坊の私には好都合でした。↓部屋の窓から
↓夕食(熊野古道麦酒)
明日は世界遺産バスで、中辺路乗り換えで高野山に向かいます。